はじめに:なぜ、ほとんどの家づくりは予算オーバーするのか?
「家づくりをはじめ、気づけば予算を数百万円もオーバーしていた…」これは、残念ながら非常によく聞く話です。なぜ、これほど多くの人が予算オーバーという壁にぶつかってしまうのでしょうか?その答えは、多くの場合「計画性の欠如」と「見通しの甘さ」にあります。
【ゆうやんの体験談】5歳の時に直面した医療費の現実
私が5歳の時、重い病気で生死をさまよいました。両親は私を救うために、貯金のすべてを医療費に充てました。「お金がないと、大切な人を守れない」—— その時の両親の苦悩を、後になって知りました。この経験が、私に「予算管理」の本当の意味を教えてくれたのです。家づくりも同じです。予期せぬ出費に備えることが、家族を守ることにつながるのです。
家づくりは、人生で最も大きな買い物であると同時に、無数の選択の連続です。魅力的なオプション、少し良いグレードのキッチン、広いバルコニー…。一つ一つは小さな金額でも、積み重なればあっという間に予算を圧迫します。しかし、ご安心ください。しっかりとした知識を持って、正しい手順で資金計画を立てれば、予算オーバーは100%防ぐことができます。この章では、家づくりのお金の流れの全てを解き明かし、誰もが実践できる鉄壁の資金計画術を伝授します。
ステップ1:総予算の「上限」を死守する
まず最初にやるべきことは、あなたが家づくりに使えるお金の「総額」を確定させることです。これは、以下の式で計算できます。
総予算 = 自己資金(頭金) + 住宅ローンの借入可能額
重要なのは、借入可能額の「上限いっぱい」を総予算としないことです。年収から算出される上限額は、あくまで「貸せる」額であり、あなたが「無理なく返せる」額とは限りません。現在の家賃や生活費を基準に、毎月無理なく返済できる金額から逆算して、借入額を決定しましょう。そして、一度決めた総予算は、何があっても超えない「絶対的なルール」としてください。
ステップ2:お金の「配分」を決める
総予算が決まったら、次はそのお金を何に使うかの「配分」を決めます。家づくりにかかる費用は、大きく分けて以下の3つです。
- 土地代:土地を購入する場合の費用。
- 建物本体工事費:家そのものを建てるための費用。総予算の約70%が目安。
- 諸経費:前の記事で解説した「見えない費用」。総予算の約10%を見ておきましょう。
この段階で、建物本体にかけられる費用が明確になります。この金額の範囲内で、ハウスメーカーや工務店と具体的なプランを練っていくことが、成功の鍵です。
ステップ3:「優先順位」という羅針盤を持つ
予算内で理想の家を建てるには、「絶対に譲れないもの」と「妥協できるもの」を家族ですり合わせておくことが不可欠です。
- 例1:「キッチンは絶対にアイランド型にしたい。その代わり、お風呂のグレードは標準で良い」
- 例2:「断熱性能だけは最高等級にしたい。その分、内装材は少しコストを抑えよう」
この「優先順位」という羅針盤があれば、打ち合わせの途中で魅力的なオプションが出てきても、冷静に判断することができます。何かを追加したいなら、何かを諦める。この原則を守ることが、予算オーバーを防ぐ最大の防御策です。
まとめ:資金計画こそ、家づくりの設計図
多くの人は、間取りの設計図ばかりに目を奪われがちですが、本当に重要なのは、この「資金計画」というもう一つの設計図です。この設計図がしっかりしていれば、家づくりの途中で不安になることはありません。お金の心配から解放されて初めて、心から家づくりを楽しむことができるのです。さあ、まずはあなたの「総予算」を確定させることから、始めてみましょう。
